歯科衛生士で独立できるの? 前編

突然ですが…起業女子応援番組が始まります。
様々な分野の起業女子をとりあげインタビューします。
そして、今後起業を目指す女性の道しるべとなるような番組を作っていきたいと
考えています。
どうやって独立の道を目指し、どうやって軌道にのせていったのか。
知りたいポイントを、現実的な視点で、斬りこんでいきます。
あなたの夢描いている起業の入口への地図が描けるはずです。
ご期待ください!
第1回目
フリーランス歯科衛生士
ナビゲーター川井です。フリーランス歯科衛生士の沢口由美子さんです。
まずはプロフィールから。
――歯科衛生士として40年。年齢は還暦超えてます(笑)
高校卒業後、歯科衛生士養成学校に入って国家資格をとってから、まずは普通の歯医者さんに入りました。でも、それだけでは飽き足らず、他の歯医者さんでは
様々な先生のやり方を見たかったので、友達の勤めている歯医者さんに
アルバイトで入らせてもらって、経験を積んでいました。それがだいたい10年くらいです。
その後衛生士学校で教員として勤務することに。
そこで再度学び直しができたかなと思います。3年の月日が流れます。
その後教員を辞めて「どうしようかな」と思っていた時に、それまで培ってきた
人脈からの知り合いの先生方に
歯科衛生士としてやってくれないかと言われたのが、歯医者に属さない歯科衛生士を始めるきっかけとなったんです。
それが「フリーランス歯科衛生士」だったということです。
川井 なるほど。決まったところでずっと働くというわけではないのですね。
――今は臨床では一つの歯医者でフリーランスの歯科衛生士として仕事していますが、企業であるメーカーから「講演会してくれないか」という依頼や、今までお世話になった知り合いの先生方から、「うちの衛生士の指導してくれないかな」という依頼を受けたり
しています。ですからセミナーや指導もフリーとしての仕事になってきています。
川井 フリーランスの歯科衛生士さんは歯科の業界では多いのですか?
――最初からフリーランスを目指す方も最近では出てきました。私のようにいつのまにか
フリーになっていたという方を含めると、多くなってきている印象です。
川井 歯科衛生士というと歯医者に勤めているという感覚が誰しもあるかと思うんですが
フリーランスになると
どういった違いが出てくるとお考えですか?
――歯医者さんにいる歯科衛生士さんって病院でいう看護師さんのようと思われている方がほとんどではないかと思うのです。先生のアシスタント業務(傷口の手当をしたり、先生に器具を渡したり)を目にされることがほとんどではないでしょうか。
じつはそれだけではなくて保健師(健康に関する指導を主な仕事とする)と同じような位置付けの仕事なんですね。
歯科衛生士は口腔内においての看護師さんの仕事とこの保健師を両方しているというふうに
とらえていただくと良いかと。
保健師の部分のお仕事は何なのかというと、
歯ブラシの指導だとか
虫歯になりにくくするための指導だとか
歯の健康指導をするわけです。
――歯科衛生士はまず患者さんの口の中に手を入れて良いんですね。そういう権限があります。先生が削った後のところをつめたりとかも出来るんです。仮歯を作ったりも。
そのあとの状態確認なども請け負います。
まあ、それでフリーランスとして独り立ちするために…ということに話を戻しますね。
他の若い衛生士さんたちより優れている部分があるとすれば
10年の色々な歯医者さんでの武者修行+3年の教員経験で
スキルがあがったのでしょう。
まったく歯ブラシしない方への指導など、こうやったら上手くできるよ、とか
生活指導などが上手にできていたのをみて、「うちの歯医者で一つの診察台を使っても良いし、毎日来なくても良いから生活指導から、歯石をけずったりとか、やってくれないかな。」
というオファーを受けたのが始まりですね。その先生のところでは週2で良いとのことだったのですが、そこにいた若い先生が開業されるとのことで、そこからもオファーが。
するとあれよあれよという間に他の先生からのオファーで1週間7日の予定が全部埋まってしまいました。
休みなしで、それぞれの先生からお給料もらえて、勤めていたときより結果的に
給与は増えていましたね。
今日、ここで嫌なことがあっても明日は別の環境が待っているので
気分の切り替えができて、忘れてしまえるのでわだかまりなく働き続けていけるという
好結果でした。
後編へ続く